パーティチューンとして有名な Freedom “Get Up And Dance” という曲があるんですよ。サンプリングされまくり、テレビや CM で使われまくりなので、耳にしたことがある人も多いはず。

先日の、クソ暑い夜のこと。

この曲を iPod で再生してみたら、どうもおかしい。画面表示はたしかに Freedom “Get Up And Dance” になってるんですが、鳴っているのは聴き覚えのない一本調子なテクノなんです。

僕の iPod の中には、入れてはみたもののまともに聴いていない曲も結構あるので、なんかの拍子に iTunes ライブラリが壊れ、Freedom と入れ替わってしまったのかなと思いました。ライブラリは毎度読み書きされるものだし、まあそういうことがあってもおかしくないでしょう。

暑いしなあ、熱暴走かなあ、でも困ったねえ、と思っている間に、54 秒たったところでラジオのチューニングをひねるようなノイズとともに Freedom の歌声が戻って来ました。別の MP3 ファイルと置き換わったのではなかったのです。あれー？

違和感を感じつつ iPod のリセットをしてもそのまま。iTunes と再同期してみてもそのまま。きっちり 54 秒。どうもおかしい。

「え。なんで？」

思わず声が出ました。音源ファイルが入っているアルバムのフォルダを開いてみると、この曲だけビットレートが変わっているんです。

さらに。

ジャケット写真も、この曲だけは一部分だけしか表示されません。他の曲は問題ないし、音源化した時刻はアルバムの他の曲と同じなんですが。

なんだこれは……。

パソコンの扱いには慣れているはずなんですが、こんなことはじめての経験です。何かの手がかりになるかと、54 秒だけ鳴るテクノを Shazam で調べると、これ。

誰だよお前……。

全然知りません。知らぬ間にコンピレーションにでも入っていた音源なのかと思ったら、そうでもありませんでした。つまり、手持ちのファイルが壊れてくっついた、ということでもないようなんです。

これでは、見ず知らずの音楽が突然どこからかやってきて、Freedom のファイル内部を書き換えたとしか言いようがない状態です。ほら、SF 映画で宇宙人に誘拐されて帰ってきた人が、耳の裏に改造手術の痕跡を見つけて戦慄する、なんてシーンがよくあるじゃないですか。あれと一緒。

ウイルス感染の可能性も考えてはみたのですが、そもそもセキュリティソフトは常時 2 重に走っているし、いわゆるウイルス的な所作とはちょっと違うので、本当に原因がわかりません。

～　～　～　～　～

原因は、いまだにわかっていません。

何回見なおしても壊れたままなので、幻覚を見ているわけでも、「……そもそもあなたは iPod なんて持っていないのではないでしょうか？」と林先生に指摘されるような状態でもありません。

怖い。