『Imagine』は戦争を止めるのか

『明日のコミュニケーション』には、U2ボノの「ジョン・レノン『Imagine』はこうなったらいいなと想像してるだけなので一番嫌い」という意見が引用されている。アクティビストとしてのボノの意見に僕も同意なんだけど、『Imagine』の愛と平和メッセージがどのように世の中に作用したか、少し考えてみる。

Wikipediaの「戦争一覧」ページから、10年刻みで件数を計測(複数年に渡るものは開始年で)。戦争、紛争の分類手法や粒度はWikipedia任せなので、あくまでもザックリ指標。

Wikipedia 戦争一覧
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E4%BA%89%E4%B8%80%E8%A6%A7#1901.E5.B9.B4.EF.BD.9E2000.E5.B9.B4

1900~1910年 1件
1911~1920年 10件
1921~1930年 4件
1931~1940年 8件
1941~1950年 10件
1951~1960年 9件
1961~1970年 20件

1971年『Imagine』発表

1971~1980年 16件
1981~1990年 15件
1991~2000年 18件
2001~2010年 15件

うーん、なるほど。

あれだけ親しまれている『Imagine』だけど、戦争の抑止に影響があるようにはあまり見えない。これが悪趣味な考察なのはわかっているけど、かえって聴き手を思考停止させてしまう効果があるぶん、『Imagine』は罪な曲だと思う。どうであれ、すでに「1%」の側に行ったあとの人たちが作った曲だし。

これが『Power To The People』なら、それを経由したヒッピーカルチャーが今のパソコンやインターネットの発展に大きな寄与をしたよ、とか言えるんだけどな。