業務局面だとスーパーのチラシばりの「売上伸ばす 10 の法則」的な直球メッセージが大好きな私ですが、巣に帰って素に返ると、記号の羅列のようなストイックでミニマルなアートに引き込まれる感覚というのが確実にあって、いまの絵画でいえば Brian Alfred あたりが素晴らしく良い。写真であれば本城直季や Keith Loutit の、天地ボカして模型風、のあの風合いは言わずもがな。
Artflick 001 Brian Alfred
Beached by Keith Loutit
たぶん、自分の内側にあるロマンを乗せる対象としてのアート、がよい感じなんでしょうか。感情発露を直球で出されるのはあんまり好きじゃないというか。素だと、欲望や狂気の生々しさに気持ちが悪くなってしまうので。いや、たとえばリッチー・ホウティンのミニマルはじゅうぶん凶器ではありますが。
というわけでストイックな音響ミニマル代表、snd を見てきました。彼らがこれから(ようやく!)新作をリリースする Raster Noton といえば、カールステン・ニコライのほうが著名かもしれませんが、今回の来日メンツであれば私的には snd が圧倒的に好みなのです。
snd live at Algorithm Lovebytes 2008
いや、やっぱり彼らも凶器だった。しかし無理してでも出掛けたかいがありました。
こうした、自分がそれまで経験したことないものに触れる機会というのは年齢とともに減ってしまうのが普通と思いますので、なるべくなるべく、今後も吸収のフェーズを意識していきたいと思います。物理的に旅行や移動をしないでも、My Sense of Wonder をふっ飛ばす手段はたくさんあるんですよね。