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ギグスとルーニーが、時間を止めた。

ギグスが中盤でボールを持った時、私は「アウトにかかったロングパスをスペースに出す」ことを無意識に期待しています。ルーニーには、「足を伸ばした状態で、つま先を使いながらギリギリのボールコントロールするかどうか」を見ています。それぞれが飛び出すときは、総じて良いパフォーマンスのことが多いように思います。後者なんか、カントナ様そのものに見えることもしばしばです。
ここ数試合、ギグスは明らかにコンディション悪い上にそもそも出場もあまりなく、ルーニーはローリングソバットの後遺症でまともにプレーできない感じでした。ところがどうして、あの2点目は素晴らしい間合いの取り方で、時間も空気もすべて止まっているように見えました。フラッシュに照らされながら、びっくりしたような表情で歓喜のダッシュをするギグスは、とんでもなくかっこよかったです。
この1年間、放映がなくて見られなかった試合を除けば、プレミアリーグのユナイテッド戦全試合を見てきました。ルーニー不在時のテベスの異常ながんばり、”That Boy Ronaldo Makes England Look Shite!” を地でいく各地でのブーイングと、それをものともしないロナウドの多種多様なゴールラッシュ、試合終盤までフォアチェックを欠かさず、ディフェンスラインまで戻ることもいとわないルーニーのハードワーク、しょっちゅうもめているように見えるリオとファン・デル・サールの微妙な関係、どれもこれもがここに結実しました。
力がトップ4に集中し過ぎているとは言ったって、それ以上に取りこぼしが許されない状況下で、優勝はやはり格別です。1年間本当にありがとうございました。
さて、あとはモスクワ!