根は深い

研究会座長を務める東京大学名誉教授の斉藤忠夫氏は、「多様なモバイル機器へのパラダイムシフトを強調する割には、市場の飽和を口にしている。多様化の時代に対して世界に通用する対応はできるのか」と質問。さらにCIAJの「急激なビジネスモデルの変更は市場の混乱を招く」との主張に対して、「日本の端末メーカーは海外市場でまだチャレンジする気はあるのか」という辛らつな質問も寄せられた。これに対してCIAJの資宗氏は、「メーカーは海外に出て行ってうまくいかなかった。『気持ちはあるのかどうか?』と尋ねられたら、あるに決まっている。しかし、リスクとの比較はしなくてはならない」と回答した。

「端末メーカーは世界市場に挑戦する気はあるのか?」–第3回モバイル研
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000056021,20343241,00.htm

危機感は当然あって現在の地点から未来につながる道はイバラの道というのもわかっていて、今のうちにリスクを負ってでも大きなパラダイムシフトを仕掛けることができるかどうか。何かが欠けていて(たとえばスティーブ・ジョブスのような強大なアジテーション力とか)それを補うことで補完できる話なのか、もうちょっと深いレイヤーでの構造上の問題なのか。
時間を止められる人もいなければ、時間をストレッチできる人もいないのですが。たとえばPCのユーザビリティに比べて、携帯端末のユーザビリティは批評の対象になること自体が少ないように感じます。「imode」が取った流行語大賞は、日本国内での褒め合いでしかありません。