だからさ、似たようなスケールで似たようなことを続けたいわけじゃないんだよ。俺は別に金に困っているわけでもないし、今日の生活のために働かなければならないとか、チームに所属することでの安心感が欲しいってわけでもない。
遠くへ行きたいんだ。
これまでそのために勝負してきたんだし、これからだってそのつもりなんだよ。同じコースを同じ相手と延々周回し続けるほど退屈なことはないだろう？続けることの重要さとか、積み重ねによる成長とかってのとは別な話で、手癖みたいなのを繰り返しててもしょうがないじゃないか。
* * * * *
「というわけでもうやりつくしたし移籍したいんですが」
「それはどうでこうでどうのこうので、つまりお前がどうしたいかだよね」
「……」
「だれそれとよく話し合ってさ」
「あの、だから話し合っても何も生まれないし、もうここでやることはないから移籍したいって言ってるんですが」
「それはどうでこうでどうのこうので、つまりお前がどうしたいかだよね」
「……」
アンダルシアの夏は遠いのかなあ、と漠然と不安に襲われてたが、こんな会話が実際にあってもう本当に愛想が尽きてしまったので、逆に物凄くあっという間にパオパオビールの夏がやってくる予感！
Venga Venga Venga !