物凄い勢いで企画書を書き上げて脱力とともに更新。サッカー的にニンジャといえば、ポルトのデルレイがオフザボールでスルスルと動くさまを指すのが定説であるが、視点をポルトガルからイングランドへ転じてみると、とりあえずコールドカットなのである。彼らの Ninja Tune は、ブレイクビーツ文化のある部分を確実に創出してきたといっても過言ではないだろうし、多大なる功績に対してそのうち O.B.E. の勲章くらいはもらえるかもしれないというものなのである。
Xen Cuts
Various ArtistsNinja Tune 2000-10-03
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わたくしがまだ若かりし頃、神奈川県ローカルな TVK というテレビ局では音楽の PV を流すある意味安易な番組をたくさんやっていて、あんまよくわかっていないわたくし(若輩)はただすげーなーと言いながら眺めていた。いまでもラジオなりではそれなりに名前を聞く鈴木しょう治とか、伊藤なつみ(故・如月小春さんの妹であるらしい)とかが VJ であらせられた。どうしても見たかったビデオがあってリクエストを書いたら、なんかのプレゼントをいただいたりもした。メジャーなメディアから一ユーザーとしてレスポンスをもらったのは、それ以前では今はなき科学雑誌 OMNI の投稿欄くらいであったから、それなりにうれしかったもんよ。
あ、OMNI についてはいいたいことが一杯あるが、その掲載から 10 年余ののちにわたくしは直球な関係者となってしまってあまりにアレなので、押し黙ることとする。
ただまあ洋楽 PV とはいっても全般的にそれほどの知識もないから、基本的にただインパクトを求めて眺め続けていたわけだが、それでも印象に残るものというのは確実にあって、そのひとつがホーキ・カズコ先生率いるフランク・チキンズなのであった。
「ウィーアーニンジャ、ワタシモニンジャ、デデンガデン(てきとう)」みたいな意味のわからない PV に衝撃を受けたわたくしは、とりあえず手当たり次第の人に「なんか変な英語で歌って踊ってる忍者について知りたい」とたずねてみたものの、それはつまり知らない人にはまるで通じない説明であるので、「どうやらイギリスにいる人らしい」というあたりまでしかわからず、ホーキ先生のご活躍については後々に知ることとなる。まあつまり、失踪する前のブライアン・バートン・ルイスみたいなもんだろうと勝手に想像しておく。
つうわけで、Ninja Tune はそのトリビュートにちゃんとフランク・チキンズを収録していて、ああ、それを知ることができた今日はなんてよい日なんだと幸せを感じた次第。