“LIVESTRONG” リストバンドが届いてから、果たしてどれくらい経っているであろうか。なんだかんだいいながら、いまだにずっとし続けている。ロードレースのレギュレーションもそれほどよく知らない俺の目に映るツールでのランス・アームストロングは、落車しようが追い込まれようが表情を変えない鉄仮面って感じで正直印象が薄かったにもかかわらず、なぜこのドネーションに参加しようと思ったかといえば、このマニフェストにガツンとやられてしまったからだ。
たしかに、「人のため」、「社会への貢献」といった言い回しは言葉としてはすでに使い尽くされている。けれど、言葉上の問題ではなく、現実にいまそこに問題があって、それに対してどう行動できるか、あるいはしたかという事実に、その人の強さそのものが顕れる。あれだけのことを成し遂げた上でさらに歩みを止めないんだから、アームストロングは生粋のレーサーであり、チャンピオンなんだろう。
もちろん、俺が対価として支払った10ドルなんてたいした役には立たないだろう。その意義がどうだ、と俺がいうのも偽善な詭弁にしかなりえないのはわかっている。自分とアームストロングを比較しようなんて気も毛頭ない。ただ、心身を捧げるだけじゃなくて、金の流れを変えることだけでも、よりよい方向へ変化を生み出せることもあるんだよなあ、という気持ちが最近はとても強くなっている。
願わくは、この “LIVESTRONG”、”WEARYELLOW” プロジェクトを進めるにあたってのナイキの人々には、おのおののプロセスについてプロフェッショナリズムに徹し、金をどんどん集めてもらいたい。実際、縁もゆかりもない俺が参加するくらいだから十分成功なんだけど、そしてその上で、業務を超えた篤志を持っていてもらいたいものだなあ、と思っている。
(以前の書き散らしから移転)