あまりに衝撃を受けたのでメモを書いとくわけだが、イスラムでは「利子」が禁止されている。マジでコーラン第2章にそう書いてあるんだと。「アラーは商売をお許しになったが、利子は禁じられた」とさ。つまりそれは「働け馬鹿野郎」ということでいいですか？厳しいすねアラーの神は。
一方で、ここ数十年の石油高騰とかがあったせいで、莫大な資産をどう運用するかがアラブ方面での重要なテーマとなっていった。そこで最近は、「イスラム金融」という彼ら独特の方式が台頭しているんだそうだ。利子を受けて安穏とすごすことを避けるべく、いろんな手法がとられているんだって。それが企業として考えていいものなのか、互助会的組織なのかはよく知らんが。イスラムは偶像崇拝が禁止されている分、コーランやその教えの意味することに対する忠誠度が高く、そういう教えに準拠する意識が強いそうで。まあそうですよね。
で、実際にどうするかというと、一番わかりやすいところでは、「投資者が希望する物件については、まず銀行が金を出して買い上げる」→「それを投資者が無利子で借り受ける」→「契約期間の満了期に、原価に利益分（つまり保有管理料的な意味合い）を乗せた額を、投資者が銀行に支払う」とかって流れが、イスラム金融の世界では日常一般的に行われているらしい。なるほどねえ。
しかし、コーランがそこまで現実に即した教えをうたっているとは、不勉強にしてまるで知らなかった。わたくしはキリスト教神秘主義と禅のリンケージが主テーマという、ある意味っていうか直球で怪しい（ああ……黒魔術）恩師に師事していたこともあって。あとメモついでに、実は人口構成比ではイスラム社会を馬鹿にできないマレーシアが、そうしたイスラム金融機関の誘致に熱心だとかってことも書きしるしておく。ちなみに、日本にはイスラム金融機関の支店は1件もないそうだよ。そりゃまあ、投資するほうもされるほうもイスラムな発想でなきゃ、通用しないもんな。